渡辺 輝人
わたなべ てるひと
生年
1978(昭和53)年
学歴
上智大学法学部
弁護士登録年度
2005(平成17)年
現職
日本労働弁護団全国常任幹事
自由法曹団常任幹事
過労死弁護団全国連絡会議会員
日本労働法学会会員
京都脱原発弁護団事務局長
過去の主な役職
京都弁護士会副会長(2019年度)
弁護士からのメッセージ
労働は人間にとっての権利・欲求であり、生きる糧を得るための手段でもあります。近年、世相が厳しくなる中で、従業員の解雇や非正規労働者の雇い止め、賃金の未払いが増えています。また、職場環境も厳しくなっており、仕事が原因でうつになるなどの心の病になる例が増えており、引き続きひどい労災事故も発生しています。これらの労働問題は弁護士として取り組むべき中心課題であり、いくつかの成果も得ています。
残業代請求に関しては給与額や労働時間を記入すると週40時間超、月60時間超、深夜早朝分を含む残業代と遅延損害金を自動計算するソフト(エクセルシート)「給与第一」を開発し、全国的に好評を頂いております。当事務所のホームページでダウンロードできますのでご利用下さい。
また、欠陥建築や地盤の問題など、建築紛争については、建築や土木の専門家とも協力しながらいくつかの裁判を手がけて、解決に至っています。
様々な事件を担当していると、法律知識だけでは解決できない問題が数多く出てきます。若さゆえの馬力とフットワークの軽さを生かして、より良いリーガル サービスの提供を探求しています。
最新のご挨拶
勝利した主要な労働事件
残業代請求
- ヤサカタクシーのグループ企業のタクシー乗務員の残業代請求事件で歩合給による残業代支払を無効とした事例(大阪高判平成31年4月11日 労働判例1212号24頁 洛陽交運事件)
- 精肉店営業会社勤務の労働者の残業請求事件で固定残業代を無効とした事例(大阪高判平成29年3月3日、京都地判平成28年9月30日 労働判例1155号5頁以下 鳥伸事件)
- 学習塾大手「類塾」に対する残業代請求事件(京都地判平成27年7月31日 労働判例1128号52頁 類設計室事件)
- 高級ホテルにおける成果に連動した固定残業代を無効とし全額支払いを命じた事例(糸瀬弁護士と共同。労働判例1060号83頁 トレーダー愛事件)
- アリさんマークの引越社(株式会社引越社関西)に対する残業代請求事件
- 元横綱がプロデュースするちゃんこ鍋店に対する残業代請求事件、労働委員会申立等(藤井弁護士らと共同。残業代請求について労働判例994号89頁)
労災、過労死等
- 六条院小学校校長の脳内出血(生存)について公務災害認定された事件
- 御所南小学校の教員過労死について公務災害認定された事件
- 長期にわたる職場におけるいじめにより適応障害を発症したことについて労災認定した事件
- ごぼうカット作業中の指切断事故で発生したPTSD様の精神障害を労災認定した判決(労働判例1103号70頁 国・京都下労基署長(ケー・エム・フレッシュ)事件)
- 大手ゼネコンの共同企業体が請け負った高速道路橋梁の工事現場において、下請業者が生コンの圧送・打設作業中、配管が破損して生コンが落下し、下方でミキサー車からポンプ車に生コンを投入する作業をしていたミキサー車運転手の原告の頭部に当たった事故につき、下請業者、元請のゼネコンの責任を認めさせた事件(京都地判平成27年8月7日 D1-LAW ID 28290112)
- 大手不動産会社における営業職員の過労自死事件(勝利和解)
解雇、雇い止め等
- 京都市新採教員分限免職事件
- 京都新聞子会社の雇い止め事件(労働判例981号165頁 京都新聞COM事件)※記事は仮処分段階のものですがその後京都地裁でも勝利し解決しました。裁判所HPで地裁判決文を読めます(外部ページ:こちらをクリック)。
- 高齢者雇用安定法下での再雇用後の雇い止め事件(労働判例1022号35頁 エフプロダクト事件)※記事は仮処分段階のものですがその後京都地裁でも勝利し解決しました。裁判所HPで地裁判決文を読めます(外部ページ:こちらをクリック)。
その他
- 会社の労働組合支部長に対する張り紙が、本人との関係で名誉毀損行為、組合との関係で不当労働行為と認定され慰謝料が認容された事件(名古屋地判平成29年3月24日 労働判例1163号26頁 引越社事件)
- 公務災害で休職中の一般職の地方公務員に対して後から一括で支給された給与について、各月の本来の支給日から実際の一括支給日までの確定遅延損害金の支払いを命じた例た(大阪高判令和4年4月8日、労旬2013号62頁)
著作
- 新版『残業代請求の理論と実務』(旬報社 2021年)
- 『ワタミの初任給はなぜ日銀より高いのか? ナベテル弁護士が教える残業代のカラクリ』(旬報社 2014年)
- 残業代計算エクセル『給与第一』の開発・発行
執筆した文章等
- 対ディップ社の本人訴訟の提起について(まきえや・2024年秋号)
- [ダイイチNEWS 02] 偽装請負を実行させられた市職員がパワハラ被害で勝訴(ダイイチ・2024年夏号)
- 住友生命保険(経費負担)事件(京都地判令5.1.26)労働判例1282号19頁(まきえや・2023年秋号)
- [ダイイチNEWS 02] 労働者に営業費用の支払いを負担させないために! ~住友生命事件(ダイイチ・2023年夏号)
- 労働法律旬報No2013/2022年8月上旬号46頁以下「判例解説 公務災害に相当する傷病で休職中の地方公務員に対する給与の法的性質と公務災害認定制度の関係」
- 公務災害で休職中の地方公務員の給与支給遅れに遅延損害金の支払いを命じる判決(京都第一・2022年夏号)
- 最高裁判所がタクシー運転手の残業代請求を正面から認めた(京都第一・2021年新春号)
- 日本労働法学会誌133号/2020年 148頁以下「契約による割増賃金の法定外の支払方法と通常の労働時間の賃金の関係」
- 労働法律旬報No1966/2020年8月下旬号6-17頁「判別要件の射程拡大と労基法37条の再構成の過程」
- タクシー乗務員の割増賃金請求 洛陽交運事件 大阪高裁で勝訴(まきえや・2019年秋号)
- 大津市企業局職員パワハラ自死事件 ~公務災害と認定される~(まきえや・2019年秋号)
- 事件報告:洛陽交運(ヤサカタクシーのグループ企業)のタクシー乗務員の残業代請求事件で勝訴(京都第一・2019年夏号)
- 洛東タクシー他のドライバーが 集団で残業代請求(まきえや・2018年秋号)
- 労働法律旬報No1922/2018年10月下旬号「日本ケミカル事件最高裁判決の意義」
- 労働法律旬報No1915/2018年7月上旬号「通常の労働時間の賃金の意義と判別要件の関係-国際自動車事件差戻審判決」
- 「類塾」に対して多額の残業代の支払いが命じられた件(まきえや・2017年秋号)
- 労働法律旬報No1893/2017年8月上旬号「固定残業代に関する今後の実務のあり方-医療法人社団康心会事件・最二小判平29.7.7の検討」
- 判例タイムズ1436号/2017年7月号17頁以下「割増賃金計算ソフト「きょうとソフト」を活用した事件処理の提唱について」(他の執筆者との共著)
- 公立小学校の校長先生の労災認定と国賠訴訟(京都第一・2017年夏号)
- デパート入店の精肉店の固定残業代を無効とし残業代を支払わせた判決(京都第一・2017年夏号)
- 労働法律旬報No.1886/2017年4月下旬号「固定残業代に関する実務対応の検討-国際自動車事件最高裁判決(平29.2.28)を受けて-」
- クレスコ2016年7月号/「固定残業代」
- タクシー運転手の残業代請求の現状~最高裁判決後の「波」にそなえて(まきえや・2016年春号)
- アリさんマークの引越社に対して訴訟を提起しました(まきえや・2015年秋号)
- 事件報告:諦めない交通事故の 損害回復(京都第一・2015年夏号)
- 旧社会保険庁職員分限免職処分取消請求事件について(まきえや・2015年春号)
- POSSE2014/12 vol.25 「労基法はなぜ守られないのか」(森巌氏等との鼎談)
- POSSE2014/9 vol.24 「労働時間改革をめぐる実務家と政策論者の視点」(濱口桂一郎氏との対談)
- 労働法律旬報No.1824/2014年9月下旬号「裁判事例から見る固定残業代の許容性」
- 季刊労働者の権利2014年10月号(307号)/「割増賃金請求事件での労働時間の立証手段」
- 事件報告:ブラック企業対策プロジェクトによる「固定残業代」調査(京都第一・2014年夏号)
- 季刊労働者の権利2014年4月号(304号)/「時間外手当請求」(講演録)
- POSSE2013/9 vol.20 「ホワイトカラー・エグゼンプションないし裁量労働制拡大の目論見」
- 労働法律旬報No.1793/2013年6月上旬号「残業代請求事件の実践-労働時間の把握・立証を中心に」
- 季刊労働者の権利2013年4月号(299号)/「成果に連動した固定残業代を無効としたトレーダー愛事件京都地裁判決」
- 労働法律旬報No.1757/2011年12月上旬号「弁護士短信-労働事件簿78 社会保険庁職員懲戒処分事件」
- 労働法律旬報No.1737/2011年2月上旬号「社会保険庁解体と職員の分限免職処分に対する闘い」
- 季刊労働者の権利2010年7月号(285号)/「京都新聞COM雇い止め事件 京都地裁本訴勝利の報告
- クレスコ2010年6月号/「高橋裁判 新採教員の分限免職事件で確定勝訴判決」
- 季刊労働者の権利284号/2010年4月号「社会保険庁解体と職員の分限免職処分に伴う審査請求と今後の展望」
- 労働法律旬報No.1707/2009年11月上旬号「京都新聞COM事件」
- 季刊労働者の権利282号/2009年10月号「二つの法人での勤務実態から期待権発生-京都新聞COM事件(労働仮処分)での勝利 報告」
- 人事院で旧社会保険庁職員3名に対する分限免職処分が取り消されました(まきえや・2014年春号)
- 事件報告 ある若者と大手“ ブラック”引越企業の闘い(まきえや・2013年秋号)
- 事件報告 定年後の再雇用労働者の身分を守れ!~JMIU日本電産事件~(まきえや・2013年春号)
- 原発を卒業する運動を(まきえや・2011年春号)
- travels in Greece エーゲ海紀行(まきえや・2009年秋号)
- 市民ミュージカル動き出す!(まきえや・2008年春号)
- 遺失物法・少年法・DV防止法の改正(「弁護士コラム」2008年4月)
- 個人金融業者に対する過払金返還請求訴訟(まきえや・2007年春号)
- 京都の歴史と文化に惹かれて(まきえや・2005年秋号)
講演歴(特に大きいもの)
- 2019年10月19日 日本労働法学会ワークショップ「契約による割増賃金の法定外の支払方法と通常の労働時間の賃金の関係」
- 2017年3月31日 京都司法書士会会員向け研修「労働時間と残業代請求の実務」
- 2016年~2017年 京都弁護士会会員弁護士向け研修「労働時間と残業代請求の実務」
- 2015年11月14日 ブラック企業対策弁護団総会「ブラック企業対策弁護団総会「固定残業代に関する学説の展開と到達点、課題」
- 2015年9月4日 愛知県労働協会「残業代請求の実務」
- 2014年2月22日 日本労働弁護団第26回労働法講座「時間外手当請求」
- 2013年~2016年 日本労使関係研究協会 個別労働紛争解決研修
趣味等
ピアノ。旅行は先進国ではない地域(中国、トルコ、エジプト、イラン、カンボジア、ビルマ(ミャンマー)、ギリシャ、シリア、チリ等)を中心に訪れています。世界のいろんな所を旅すると、世の中を見通す目が豊かになることを実感します。