取扱業務

賃貸人が家賃の増額を要求

借地・借家・マンション問題

Q.賃貸人が家賃の増額を要求し、従来の金額では家賃を受け取りません。どうすれば…?
A.賃借人が賃料を提供したにもかかわらず、賃貸人が要求どおりの金額でなければ受けとらない場合(受け取らないことがあらかじめ明らかなときも同様)、賃貸人が受け取らないからといって放置しておくと賃料未払い状態になってしまいます。そこで賃借人は、従前の賃料額または適当と思う額を「提供」し、受領を拒否された場合には法務局に賃料を「供託」するという方法をとることができます。供託を行えば、賃貸人が受け取らなくても、法的には受け取ったのと同じ効力があり、賃料の未払い状態は発生しません。

「提供」とは、持参払いの場合は賃貸人のもとへ持って行く、送金払いの場合は賃貸人へ送金する、取立払いの場合は集金に来たときに支払う──これら従来の支払い方法を行うことをいいます。

なお、賃料値上げの場面以外でも、賃貸人の行方不明などで「賃料を受け取ってもらうことができないとき」や賃貸人の死亡で「賃貸人が誰であるかはっきりわからないとき」にも、供託を利用することができます。

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