分割払で高額な商品を購入させられました
消費者被害
Q.分割払で高額な商品を購入させられました。契約を取り消すことは可能でしょうか?
A.分割払いで契約を結んだ場合には、割賦販売法が適用されます。ここにいう割賦販売には、次のようなものが含まれます。
- (1) 自社割賦…販売店と購入者間の単純な掛け売り
- (2) 前払式特定取引…冠婚葬祭互助会、友の会など
- (3) ローン提携販売…購入者が金融機関から金銭を借りて販売店に支払い、販売店はその借入債務について金融機関に保証
- (4) 総合割賦購入あっせん…購入者があらかじめクレジット会社と立替払契約を結んでカードの交付を受けておき、そのカードによって商品を購入
- (5) 個品割賦購入あっせん…商品を購入する際、クレジット会社が販売店に立替払いを行い、購入者がクレジット会社に分割払い
このような割賦販売による契約のうち、原則すべての商品及び役務、指定された権利を対象とするものには、割賦販売法が適用されます。
割賦販売法が適用されると、割賦販売業者は、現金販売(提供)価格、割賦販売(提供)価格、支払期間、支払回数、手数料などを明示する義務、取引内容を明確にした書面を交付する義務を負います。
割賦販売で被害に遭った場合の救済方法には、次のようなものがあります。
(1) 未成年者の取消
(2) クーリング・オフ制度の活用
期間も趣旨も訪問販売とほぼ同じです。ただし、営業所など以外の場所で契約した場合のみ解除することができ、割賦金の全額を支払った場合には解除することはできません。
(3) 取消、無効の主張
勧誘方法、手口、契約内容によっては、錯誤に基づく契約無効(民法第95条)、詐欺に基づく取り消し(民法第96条1項)、強迫に基づく取り消し(民法第96条1項)、公序良俗違反による無効(民法第90条)、消費者契約法による取り消し、無効などの主張ができます。
(4) クレジット会社への支払い拒絶
販売業者に対して主張できる理由(これを「抗弁」といいます)をクレジット会社に対して主張でき、これによってクレジット会社に対し支払いを拒絶しうる制度です。対抗しうる抗弁としては、商品の引き渡しを受けていない、商品に瑕疵かし( 欠陥、きず)がある、契約の錯誤無効や消費者契約法などによる取り消しやクーリング・オフ(契約解除)などが考えられます。
Q&A一覧
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