振り込め詐欺による被害に遭った場合
消費者被害
Q.振り込め詐欺による被害に遭った場合、何らかの対応が可能でしょうか?
A.振り込め詐欺にはさまざまな類型があります。当初は、手当たり次第に電話をかけ、高齢者が電話に出るや、子や孫を名乗って困窮状態にあることを訴え、金銭を振り込ませるという手口が主流でしたが、その後手口は巧妙化し、被害者や警察官、弁護士などを名乗る者が次々と電話に現れて演技を行う「劇団型」が増加しています。銀行員や警察官を名乗る者が自宅まで訪れ、暗証番号を巧妙に聞き出してキャッシュカードを持ち出すケースも増えており、手口はどんどん多様化しているのが現状です。
振り込め詐欺は、その名とおり明らかな詐欺であり不法行為ですが、相手がどこの誰か分からないことも多く、警察でさえ逮捕するのは困難です。被害額が全国で数十億円にのぼる年もありますが、被害者の救済は思うように進んでいません。
そこで、平成19年に振り込め詐欺救済法が制定されました。この法律は、振り込め詐欺による被害を一定の限度で回復するための法律で、金融機関が振り込め詐欺などによって資金が振り込まれた口座を凍結し、預金保険機構のホームページで口座名義人の権利を消滅させる公告手続を行った後、被害者からの支払申請を受け付け、被害回復分配金を支払うことなどを定めています。振り込め詐欺などの被害にあった場合、速やかに警察や振込先の金融機関に連絡・届出を行い、振り込んだ預金口座などの取引の停止を依頼してください。
被害に遭わないためには、何よりも「事実かどうかを確認する」ことが重要です。事実を確認すれば、それが詐欺であることに気づくはずです。すぐにお金を振り込むのではなく、自分の家族や親戚、警察などに必ず相談してください。
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