事務所の取り組みから 頑張ってますピースウォーク
アメリカ・イギリスによるイラク開戦から1年目にあたる2004年3月20日、世界各地でイラク戦争反対の集会が開催されました。京都でも市民団体「ピースウォーク京都」と「STOP!イラク派兵・京都」によるピースウォークが開催され、家族連れや学生や年配の方など、約3000人の幅広い市民が集まり、私たち京都第一法律事務所もそのなかに混じって参加しました。
集まった市民は、イタリアで反戦のシンボルとなっている虹色の旗をはためかせ、参加団体によって配られた風船を風にゆらしながら、イラク戦争反対等を訴えて、三条河原町から東山区の円山公園まで歩きました。因みにこの風船1000個は法律事務員の組合京法労と自由法曹団京都支部が朝早くから力を合わせて作りました。
大勢の人々と京都の繁華街を歩きながら、世界各地で同時にイラク戦争反対行動が行われていることを思うと、この戦争がいかに不当で誤りであって、どれほど多くの人々が平和的解決を望んでいるかを改めて強く感じました。
2003年3月20日、アメリカはイギリスとともに、イラクの大量破壊兵器所持を口実にイラク戦争を開始しました。アメリカは、国連の国連査察検証委員会が査察を継続してイラクの大量破壊兵器の存在を検証するという決議を、完全に無視しました。アメリカのイラク攻撃は、国際連合憲章に違反する武力行使であり、国際社会のルールを完全に無視した無謀な暴力的行動です。
日本政府は、アメリカのこのイラク攻撃を支持し、昨年末から今年3月にかけてイラクに自衛隊を派兵してきました。イラクでは反米武装勢力と米軍の激しい抗争が続いており、最近では、予定どおり主権移譲できるのかさえ不安な状況がささやかれています。このような状況下、派兵された自衛隊が人を殺し殺されるような場面に遭遇することは当然想定され、もし自衛隊が、反米勢力に対し反撃と称して攻撃を加えたならば、それは憲法第9条に違反する行為に該当します。にも関わらず、日本政府は、この間発生したイラク武装集団による日本の民間人3人を拘束し自衛隊撤兵を求めた事件においてさえも自衛隊の撤兵を拒否しており、到底納得できません。
現在、アメリカではイラクの大量破壊兵器保有が事実でないことをブッシュ大統領も認めるに至り、イラク戦争が現政権によって計画的に引き起こされたものではないかという疑いのもと、ブッシュ政権の存続が危ぶまれている状況です。また、イラク派兵をしているスペインをはじめとする多数の国々が、撤兵を表明しています。
私たちは、ピースウォークのほかにも、私たちの事務所がある京都市中京区の御所南地域で開催されている「イラク派兵反対!昼休みデモ」に参加して、付近の労働組合や地域住民とともに、自衛隊のイラク撤兵と憲法9条を守ること、イラク問題の平和的解決等を訴え続けています。
日本がイラクから即刻自衛隊を撤兵すること、イラク問題が国連主導のもと平和的に解決されること、そして世界に平和がもたらされることを、私たちは強く望んでやみません。
(事務局)