2021年4月より事務所委員長を務めることとなりました糸瀬美保です。京都第一法律事務所に入所して19年になります。事務所が創立40周年を迎えた年に司法修習生として配属されたのがついこの間のことのようです。
そして、事務所は今年創立60周年を迎えました。現在事務所に所属する弁護士と事務局は40名となり、そのうち、この10年の間に入所した弁護士は6名、その前の8名と合わせて20年未満の若手・中堅弁護士が過半数となりました。近年は女性弁護士の数が増え、現在総勢6名と未だ30%に満たない法曹界における女性比率よりも多くなっています。本年4月には、大島弁護士が事務所からは女性では初となる弁護士会副会長に就任しました。2015年に山本事務長から花岡事務長に交代となり、事務所運営にあたる事務所委員会の過半数は女性です。日本政府は昨年、指導的地位にある女性割合を30%とする202030の目標達成を断念しましたが、事務所はジェンダー平等の達成に成功しつつあります。
このように現在の事務所は、年齢、性別、経験、専門分野などの面において多種多彩な陣容を構えることができたものと自負しております。
所員の誰もが実感し大切にしているのは、事務所創立以来紡いできた広範な人々との縁、働く人達に寄り添い、平和と憲法を愛する多くの人々や団体とともに権力や悪法と闘い続けてきた戦闘性の継承です。
これは事務所50周年の折に多くの方々から頂いたお言葉にもありました。
今年もこれまで事務所と深く関わっていただいた方々とともに歴史を振り返り、共に新たな未来を切り開く場として集いを催す予定をしていました。
ところが思ってもみなかったコロナ禍により、残念ながら、多くの方々に集っていただき語り合う場を持つことは今年は断念致しました。
しかしながら、これまでの活動の成果をまとめ、弁護士各自へのインタビューなどを掲載した記念誌を発行する予定です。特集として、事務所草創期を知る先輩弁護士の方々の座談会も掲載されます。所員も知らない京都第一法律事務所のルーツに触れることができるお薦めの注目記事です。