[事件報告1]
教員の長時間サービス残業の解消を求めて
全国の教職員の人達の熱い期待を受けて京都市立小・中学校の先生9名が長時間残業の解消を求める訴訟に立ち上がりました。
「もっと充実した教育をしてほしい」「安心して子どもが通える学校にしてほしい」父母の思いは共通です。それができるのは、先生方が、ゆとりをもって授業の準備をしたり子どもと向きあえる時間が必要です。しかし、現実はあまりにも多忙なため、そのゆとりがありません。そればかりか、ものすごい長時間残業を余儀なくされています。
「先生方は、深夜まで残業しても、1円の残業手当もでないんですよ」という話をしますと、誰でもびっくりします。法律は先生方には残業させないことを大前提にしていて、「残業させないから手当もない・36協定もない」ということにされているのです。
しかし、手当を出さないことから逆に残業が青天井になっています。手当を出すようになれば、行政は残業をもっときびしく管理するようになるはずです。
教職員の過労死事件も多く、精神障害を持つ先生もふえつづけています。その最大の被害者はまさに子どもです。
裁判は今、激しい論戦がつづいています。こんないびつな制度は、裁判所できびしく断罪させないといけません。
みなさん方の大きなご支援をお願いする次第です。
「京都第一」2005年新春号