関西建設アスベスト京都訴訟の大阪高裁判決が8月31日に決定
1 建設アスベスト訴訟の大山場
2018年2月9日に大阪高等裁判所(第4民事部)で結審し、判決日が未定となっていた関西建設アスベスト京都訴訟の控訴審判決の日時が、8月31日午後2時30分と指定されました。翌月20日には大阪訴訟の控訴審判決が言い渡されることも決まっています。
いよいよ、建設アスベスト訴訟の大山場です。
2 歴史的な京都地裁判決
建設現場でアスベストを吸引し、肺がんや中皮腫などの重篤な病気になった元建設作業者やその遺族が、アスベスト建材を製造・販売したメーカーや規制を怠った国に対して訴訟を提起したのは2011年(首都圏では2008年)でしたから、すでに7年が経過したことになります。その間には、原告団長の寺前さんや副団長の青山さん、岩木さんをはじめ、10名を超える方が解決を見ることなく命を奪われました。どれほど無念だったでしょう。
けれど、そうした命を懸けた闘いは、全国で初めてメーカー責任を正面から認めるという歴史的な勝利判決を勝ち取りました。2016年1月29日のことです。
3 必ず勝利して全面解決へ
メーカーや国は責任を認めようとせず控訴し、大阪高等裁判所で審理が続きましたが、主張はこれまでのものを繰り返すばかり。他方、全国的には、国の責任については2つの東京高裁判決でも認められて8連勝、東京高裁判決の1つではついにひとり親方に対する国の責任も認められ、メーカー責任についても認める流れができつつあります。
大阪高裁では、結審にあたり、裁判所から「早期に解決すべき」と和解勧告がありましたが、国とメーカーは耳を傾けようともしません。
そうした中で下される8月31日(京都ルートの控訴審)と9月20日(大阪ルートの控訴審)の大阪高裁判決は、極めて重要な判決となります。私たちはこの2つの高裁判決で連続して勝利することで、国の責任もメーカーの責任もゆるぎないものとし、全面解決への扉を大きく開きたいと考えています。
みなさまのご支援を心よりお願いいたします。各判決の日、お時間のある方はぜひ裁判所にも足を運んでいただければ幸いです。